※この記事は、経理として働きながら簿記1級に挑戦している筆者が、自身のFP3級合格を振り返って書いています。プロフィールはこちら

この記事でわかること

  • FP3級に実際かかった勉強時間(66時間)と総額(14,380円)のすべて
  • 市販テキストを買ったのにほとんど使わなかった理由(電子書籍で失敗しました)
  • ほんださんの「FP3級爆速講義」+FPキャンプという、動画中心の勉強法
  • 実技対策だけは無料で完結しなかったという話
  • 「簿記があるとFPは有利」は本当か?——正直な実感

「簿記は持っているけど、FPってどうなんだろう?」

——そんな方に向けて、経理職の視点で書きました。

かかったお金は領収書ベースで全部公開しています。

先に結論:66時間・総額14,380円で合格しました

細かい話の前に、実績をまとめておきます。

項目実績
勉強時間66時間
市販テキスト(速習テキスト・電子版)1,700円 ※ほぼ使わず
市販問題集(速習問題集・電子版)1,700円 ※ほぼ使わず
FPキャンプ FP3級 合格パック2,980円
受験手数料(学科4,000円+実技4,000円)8,000円
総額14,380円

このうち、3,400円分の本はほとんど開いていません

つまり実際に合格に必要だった費用は10,980円(FPキャンプ2,980円+受験手数料8,000円)でした。

3,400円をムダにした話が、この記事でいちばん役に立つ部分だと思うので、正直に書きます。

※受験手数料は日本FP協会・金財いずれも学科4,000円/実技4,000円(非課税)です。最新の金額は必ず日本FP協会の公式サイトで確認してください。

FP3級とはどんな資格か

FP(ファイナンシャル・プランナー)3級は、お金にまつわる知識を幅広く、浅く学べる入門資格です。

「人生とお金の設計図を描くための基礎知識」と言うとイメージしやすいかもしれません。

試験は学科実技の2つで構成され、両方に合格すると資格が取れます。

合格率は学科・実技ともに高め(おおむね70〜90%前後)で、

しっかり対策すれば独学で十分合格できる資格です。

現在はCBT方式(全国のテストセンターで随時受験)になっており

、自分の準備が整ったタイミングで受けられます。

FP3級で学ぶ「6分野」

FPの大きな特徴は、次の6つの分野をまんべんなく学ぶことです。

  1. ライフプランニングと資金計画(社会保険、年金、住宅ローンなど)
  2. リスク管理(生命保険・損害保険の基礎)
  3. 金融資産運用(預金、投資信託、株式・債券の基本)
  4. タックスプランニング(所得税など税金の基礎)
  5. 不動産(取引の仕組み、税金、法規制)
  6. 相続・事業承継(相続税、贈与税の基礎)

日常生活に直結するテーマばかりで、「知っておくと得をする」知識が詰まっているのが魅力です。

失敗談:3,400円のテキストと問題集を、ほぼ使いませんでした

筆者は最初、王道どおりにテキストと問題集をセットで購入しました(合格のトリセツ 速習テキスト+速習問題集、各1,700円)。

ところが、結局ほとんど開かないまま終わりました

理由は2つ、どちらも「教材選びのミス」です。

失敗① 電子書籍で買ったら、とにかく読みづらかった

安さと置き場所のなさから電子版(Kindle)を選んだのですが、

これが完全に裏目に出ました。

  • ページを行ったり来たりできない——資格のテキストは「前の表に戻って確認」が多いのに、これが致命的にやりにくい
  • 表や図が見づらい——FPは制度の一覧表が多いので、画面サイズに負ける
  • 書き込めない・付箋が貼れない——覚えるための手が使えない

読むこと自体がストレスになって、自然と開かなくなりました。資格のテキストは、紙で買ったほうがいい——これが今回の一番の教訓です。小説とは求められるものが違います。

失敗② 買ったまま寝かせたら、年度版が古くなった

もうひとつは単純な話で、買ったのは「2024-25年版」なのに、

実際に勉強を始めたのは1年以上あとでした。

FPは税制や社会保険の制度がベースなので、内容が毎年アップデートされる資格です。

放置しているうちに版が古くなり、

「これ、今の制度と違うかもしれない」と思った時点で、使う気が完全になくなりました。

FPのテキストは、買ってすぐ使う。使わないなら買わない。 これに尽きます。

もし今、テキストを買ったまま止まっている人がいたら、「自分の意志が弱い」と思わなくていいと伝えたいです。

形式(電子か紙か)と、買うタイミングを変えるだけで、

あっさり動き出すことがあります。筆者がまさにそうでした。

実際にやった勉強法:無料の動画でインプット、実技だけ課金

結局、合格まで使ったのは次の2つだけです。

① ほんださんの「FP3級爆速講義」でインプット(YouTube・無料)

YouTubeで公開されている「ほんださん / 東大式FPチャンネル」の【FP3級爆速講義】を一気に見ました。

試験範囲を約9時間でインプットするというコンセプトのシリーズです。

活字で挫折した人にこそ効くと感じたポイントは、この3つです。

  • 「なぜそうなるか」から説明してくれる——丸暗記ではなく理屈で入るので、忘れても復元できる
  • 図と語呂で整理してくれる——保険や年金など、活字だと混ざる分野が頭の中で整理される
  • 1本が短く、進んでいる感覚がある——「今日は3本見た」と積み上がるので、再開のハードルが低い

学科の対策は、正直これだけでかなりのところまで行けます

無料でここまで完結しているので、まずはここから始めれば十分だと思います。

② 実技対策のために、FPキャンプへ課金(2,980円)

では、なぜお金を払ったのか。理由はシンプルで、実技試験の対策が有料だったからです。

学科は無料の動画で十分カバーできたのですが、

実技の対策までは無料の範囲で完結しませんでした

そこでFPキャンプの「【FP3級】試験【完全】合格パック」(2,980円)を購入しました。ほんださん監修のオンライン講座です。

FP3級の実技は、面接や実演ではなく資料や事例をもとに計算・読み取りをする筆記問題です。

使う知識は学科と共通なので、学科を固めていれば「解き方の型」を押さえるだけで通ります。

その型を教わるために3,000円弱を払った、という感覚でした。

勉強時間は66時間

トータルの学習時間は66時間でした。

一般に言われるFP3級の目安は30〜80時間なので、その範囲の中ではやや多めです。

簿記3級(50〜100時間)と比べると、同じか少し軽いくらいの負担感でした。

範囲は広いですが、1つひとつは浅いので、暗記中心でテンポよく進められるのがFP3級の特徴です。

「簿記があるとFPは有利」は本当か?

よく「簿記とFPは相性がいい」と言われます。

筆者は簿記2級・3級を持った状態でFP3級に臨んだので、その前提で期待していました。

結論から言うと、3級レベルでは、正直そこまで有利さを感じませんでした。

はっきり「簿記のおかげで助かった」と思えたのは、固定資産の減価償却くらいです。

計算方法も考え方も簿記でさんざんやってきたので、そこだけは初見の負担がゼロでした。

逆に言えば、それ以外の分野——年金、保険、相続、金融商品——は、簿記の知識がほぼ効きません

会社の帳簿をつける技術と、個人の制度を知っていることは、まったく別のスキルだからです。

なぜ「方向が正反対」なのか

観点簿記FP3級
主な対象会社(企業のお金)個人・家計のお金
学び方1つの体系を深く6分野を広く浅く
得意なこと計算・仕訳の正確さ幅広い制度の知識
試験の性質手を動かして解く知識を問う選択式中心

簿記が「会社のお金を深く掘る」資格だとすれば、

FPは「個人のお金を広く見渡す」資格です。深さと広さ、掘る方向が違います。

だから、「簿記を持っているから、FPはラクに受かるだろう」と考えないほうがいいというのが実感です。

ただしこれは悪い話ではなく、簿記持ちでもゼロから学べる新しい知識が多いということ。ムダな重複が少ないとも言えます。

経理職がFP3級を取る意味

筆者がFP3級を取った理由は、シンプルにお金の知識をつけたかったからです。

キャリアのためというより、自分が生きていくうえで知らないままなのは損だと思ったからでした。

実際に取ってみて感じたメリットは、次のとおりです。

  • 自分自身の家計・資産形成に直接役立つ——年金、保険、投資、相続まで、一生使える実用知識が身につく。これが一番大きい
  • 税金・社会保険の“横の知識”が広がる——経理実務は会社のお金が中心ですが、FPで個人側の制度を知ると、給与・年末調整・保険まわりの理解が立体的になる
  • 転職・キャリアで「お金全般に強い人」という印象づけができる——簿記+FPの組み合わせは、学習意欲をわかりやすく示せる

前の章のとおり、簿記の知識がFPで直接活きる場面は限定的でしたが、それは裏を返せば「知らなかったことを知れた」ということです。

目的が「お金の知識をつけること」だったので、そこは十分に果たせました。

※FP3級は入門資格なので、より専門的に学びたい場合はFP2級へのステップアップも選択肢です。ただしまずは3級で全体像を掴むのが王道です。

これから受ける人へ:おすすめの進め方

筆者の失敗を踏まえると、順番はこれが最短です。

  1. まずYouTubeの爆速講義を無料で見る——お金をかける前に、自分に動画が合うか確かめる。学科はこれでかなり戦えます
  2. 実技対策で詰まったら、そこで課金する(3,000円弱)——ここが合否を分けます
  3. テキストは、必要になってから紙で買う——最初に揃えると使わずに終わります。買うなら紙・最新年度版を、使う直前に

「教材を全部揃えてから始める」のではなく、まず無料で始めて、詰まったところにだけお金を使う

結果的にこれが一番安く、一番続きました。

まとめ

  • FP3級は66時間・総額14,380円(教材費6,380円+受験手数料8,000円)で合格できた
  • ただし実際に必要だったのは10,980円。テキストと問題集の3,400円はほぼムダになった
  • 失敗の原因は電子書籍で買ったことと、買ったまま寝かせて年度版が古くなったこと。テキストは紙で・最新年度版を・使う直前に
  • 学科は無料の爆速講義でほぼ足りる。お金を払う価値があったのは実技対策(FPキャンプ2,980円)
  • 「簿記があるとFPが有利」は、3級レベルでは限定的。効いたのは減価償却くらいで、年金・保険・相続はゼロから

お金の世界を「会社」から「個人」まで見渡せるようになる、

コスパのいい一歩だと感じています。

同じ3,400円のムダを踏む人が減れば嬉しいです。

数字を深く掘る方に興味が出たら、簿記2級 合格体験記もぜひ読んでみてください。